「ミャンマー人の日本語習得は早い」という話を耳にしたことはありませんか?実際に、日本で働くミャンマー人の方々と接していると、その日本語の上達スピードに驚かされることがよくあります。なぜミャンマーの人たちは、日本語を早く習得できる傾向にあるのでしょうか?今回は、その理由と、採用担当者の方が注目すべき「伸びしろ」について、楽しく掘り下げていきましょう!
1. 日本語とミャンマー語の意外な共通点
日本語とミャンマー語は、文法的に「SOV型」という共通点を持っています。これは「主語+目的語+動詞」の語順で文章が構成されるタイプで、例えば「私は(主語)お蕎麦を(目的語)食べる(動詞)」といった形です。英語の「SVO型」とは異なり、この語順が同じであるため、ミャンマー人の方々は日本語の文章構造を比較的スムーズに理解しやすいと考えられます。
また、日本語の助詞(て、に、を、はなど)に似た役割を持つ言葉がミャンマー語にも存在するため、表現のニュアンスを掴みやすいという利点もあります。

2. 勤勉で真面目な国民性
ミャンマーの人々は、一般的に勤勉で真面目な国民性を持っていると言われています。これは語学学習においても大いに発揮され、熱心に日本語を学ぶ姿勢が見受けられます。語学学校での授業だけでなく、自習時間も積極的に確保し、分からないことは積極的に質問するなど、向上心の高い方が多い印象です。また最近は日本で働くことを第一目標に掲げ、日本語の勉強が一日の大半を占めるといったミャンマー現地の方も少なくありません。
3. 日本の文化への強い関心
日本のアニメ、漫画、J-POPなどは世界中で人気ですが、ミャンマーでも日本のポップカルチャーが広く浸透しています。このような日本の文化への強い関心が、日本語学習のモチベーションにつながっていることも少なくありません。好きなアニメのセリフを真似したり、J-POPの歌詞を覚えたりすることで、楽しみながら自然と日本語に触れる機会が多くなります。シャドーイングと呼ばれる、非常に注目されている語学習得方法を好きな分野で実践しているのですね。
面接での「伸びしろ」に注目!
もちろん、語学力の習得スピードには個人差があることを忘れてはいけません。日本語を学ぶ期間や学習方法、個人の適性によって、その上達度合いは人それぞれです。
しかし、ミャンマー人の方々を雇用する際に特に注目していただきたいのが、 「日本に来て働き始めてからの日本語力の急成長」 です。
日本での生活が始まり、職場や日常生活で実際に日本語を使う機会が増えることで、ミャンマー人の方々の日本語力は驚くほど伸びることがよくあります。特に、発音や会話の流暢さは、面接段階よりも日本での実生活を通じて急速に上達する傾向にあります。
これは、実際に日本語を使うことで、より実践的なコミュニケーション能力が養われるためです。仕事を通じて新しい語彙を覚えたり、同僚との会話から自然な表現を学んだりすることで、まるで水を得た魚のように日本語力が向上していきます。
そのため、面接の段階での日本語力はあくまで「スタートライン」と捉え、 【これからの伸びしろ】 を考慮して判断することが非常に重要です。たとえ面接で少しつまずくことがあっても、真面目に努力する姿勢や、日本文化への適応力があれば、すぐに職場で通用する日本語力を身につけることができるでしょう。
まとめ
ミャンマー人の日本語習得が早い傾向にあるのは、文法的な共通点や国民性、そして日本の文化への関心など、様々な要因が考えられます。そして、日本に来て働き始めてからの日本語の「伸びしろ」は、本当に目を見張るものがあります。また日本語能力試験の受験者数はミャンマーが2024年時点では中国に迫り2位となっており、より一層日本語の上手なミャンマー人が増えていくことは間違いないでしょう。
外国人採用を検討される際は、ぜひ彼らの「可能性」に目を向けてみてください。きっと、貴社の力強い戦力となってくれるはずと筆者は考えております。